3月11日(水)の世田谷区長 保坂区長のインタビュー② です。
保坂)
「子どもの声は騒音か」っていうテーマがですね、一通りメディアで議論されました。一方、保育園待機児童っていうのは世田谷でも本当になかなか減らないんですね。
あの、毎年、前年より多くの方が申し込まれてきて。
で、それで抜本対策としては保育園をやはり造るしかないですよね。
今、今年から来年にかけて、15を越える保育園を一斉に造っているんですね。
そうすると、最初の話は、今ある保育園にクレームを言う方がいて、園庭が使えないっていう話だったんですけど、新しくその保育園ができるのは反対だっていう周辺住民の声も一部にあがってきたんです。
(三宅)
それも聞いております。
だから。
(保坂)
その声は騒音かっていうことに込めた驕りというか、「騒音じゃないよねと、未来を告げる鐘の音ではないか」みたいなことを書いたり、言ってきたりしたんですけれども、そのことが結構メディアで言われたので、保育園って結構本当にそんなにうるさいのかっていう逆の反響がありました。
(三宅)
そうですよね。
(保坂)
うるさい施設がやってくるのかっていうことで反対からその建設が延びたりすることも現実に起きてきちゃったんですね。
(三宅)
あの、うるさいっていってもね。
(保坂)
都条例を去年の秋でしたけれども、東京都のほうが、この子どもの声、未就学児童までの声をを騒音のジャンルから外そうということを都議会で審議しています。
(三宅)
そうですよね。
あの、本当にね、あの保育園って言ったときに6時7時ぐらいまでだと思うんですけど、もう本当に世の中の寛容性みたいな部分っていうのが最近話題になるんですけれども、そういったこともやっぱり感じたりするんですが、それをどういう風に思われますか。
(保坂)
実は世田谷区でもちょっとこう振り返ってみると子どもがこの5〜6年、すごく増えているんですね。
1000人ずつぐらい5歳以下の子どもが増えてきています。しかし、その前は、子どもが減っていて長いこと子どもの声がしない街に慣れてきたという部分もあるんですね。
(三宅)
ああ、お子さんがいなかったから、それに慣れてきたところに増えたと。
(保坂)
どこでもキャッチボールしてたりとか、駆け回っていたりするのではなくて、通学路とかでは子どもの声がしますけども、そうじゃないところは子どもの声があんまりしないという環境だったのが、そこに子どもたちの声がする施設ができる。そうするとやっぱり静けさが損なわれるんではないかって感じる人も出てくる。
(三宅)
今ね、コメントでおそらく保坂区長はいろいろおっしゃりたいと思うんですけれども、世田谷は待機児童の数が日本一とおっしゃっている方がいらっしゃいまして、私もこの事情はわかっているんですけれども、カウントの仕方が全国統一ではないという部分で、これ待機児童の数って言っても、これね決して横浜市さんが悪いってことではなくって、横浜市方式で数えた場合には半分ぐらいに世田谷区はなるわけですよね、待機児童の数は。
(保坂)
一番大きいのは、多くの自治体で育児休業を延長された方と自宅で仕事を探している方を待機児から外したことです。横浜市だけじゃなくって、そのやりかただったらどこでも減りますからね。
(三宅)
だいたい半分ぐらいになりますかね。
(保坂)
だから、福岡とか、大阪とか政令市もかなりのところがそれに習ったんですね。
習った結果、待機児が劇的に減ったって報道されたんですけれども、数えかたを変えただけで、本当に、まあ何ていうのかな、小手先なんですけど、それはやってはいけないんじゃないかと言い続けているんですけれども、そのことは新聞には少しは出るんだけども、待機児ワーストって言われてしまうんですね。
数えかたが違うものを一緒に比較してるのは、そもそもおかしい筈なんです。
(三宅)
これは本来は国が基準定めないと、あの都合のいい数えかたで、あのゼロになったとかね、あの半分になったとか多くなってしまったっていうことになって、え〜誠にね本当に私、ニュース見ていてね、事情がわかるだけに、あの本当におかしな話だなと思っておりました。
(保坂)
それは厚生労働省の局長さんや、厚生労働大臣にも、自民党の政権になってからも、直接言いました。
局長には2回言いました。
やっぱり、それ統一しちゃうとですね、劇的に待機児が減ったと見えたところが、どっと今度は増えるわけですよ。
だから、それだとやっぱり影響が大きすぎるっていうことで。
③へ続く。