みやけ雪子タイトル

2015年07月11日

(三宅雪子のツイキャスインタビュー)外交評論家 孫崎享さん ④

3月4日(水)朝の「おはよう!三宅雪子ツイキャス」のインタビュー④です。

(孫崎)
それからもう一つね、あのファクラーさんがおっしゃっているのは、如何に偏向した報道がされているか、そして、一番肝心な、一番肝心なことを伝えてないんではないかということなんですね。
だから、大きな何かの問題があったときに、できるだけ枝葉じゃなくって、一番大きいとこ、この問題の一番大きいところは何かっていうことを見なきゃいけないと思うんですね。

で、少しだけご覧になれ、聞かれてる方は、小沢さんに関して関心のある人ですから、ファクラーさんが小沢さんについて述べていることは、小沢さんが検挙をされ、小沢さんが問題を攻撃をされたときには、え〜、みんなが次の選挙で民主党が勝つと思っていた、そして、その代表である小沢さんが首相になるということをみんなが予想していた、だから政権を取ったら、次に担当するという人を攻撃していったというのは、これは民主主義の根本に逆らうことではないか、あの、え〜、そして、それが起訴もされずに有罪にもならない、起訴も有罪にもならない形で人物破壊という形で、次の首相になるべき人をマスコミ、そういうものの力によって、マスコミと警察の連合でもって、これを潰していったっていうのは、民主主義に悖るんではないかということをファクラーさんは非常に気にしたんだけれども、これをこの問題点で報道している新聞はどこでもなかったとこう言っているんですね。
だから、そういう意味でファクラーさんという人は、別に小沢さんとかそういう人に近いわけじゃないんだけれども、重要なことは、やっぱり一番は我々は民主主義国家だから、いろんな出来事があったときに、それは我々の民主主義国家にマッチする行動かどうかという視点から、まず見ることだと思うんですね、はい。

(三宅)
まあでもですね、孫崎さん、私、正直言って日本がね、武器輸出に一歩踏み出したときに、本当に絶望感がありまして、このことはですね、いわば自民党の先人の方々がですよ、これだけはやってはいけないということでですね、ずっと守ってきたことですよね。
ですから、安倍総理が今されていることは、民主党政権の否定ではなくて、むしろ、戦後60年の自民党政治の否定でもあると、私は思っているんですけれども、日本の武器が輸出をされて、そして、それが他国のですよ、方々を対しても使われるという大変な決断がいともあっさりとですね、閣議決定をされてしまった、それがまた何でしょう、こう非常にこう、もちろん猛反対された方もいらっしゃいますけれども、日本全体で見たときにですね、まあ本当にあのだんだんとこういったことに慣れてきてしまってきているこの無反応な状況っていうのに、恐怖心すら覚えるんですけれども、こういうですね世の中の空気、どのようにお感じでしょうか。

(孫崎)
いや本当にねえ、私は海外に長くいましたから、1960年代というのが、私はね1966年に行ったんですけれども、そのときにイギリスに一番最初に行ったときは、あの軍隊の人がね、シンガポールで虐殺に遭ってるんですね。
ということで、軍で勉強しているときにそれが原因で殴り合いになるような、転げ回るようなことになったんですけれども、だからそういうような時代はちょっとあったんですが、多くの人は日本人であるということでものすごいプラスを得ていると思います。
ん、海外へ行けばわかるんだけれども、例えば日本の人が行く、そのときにヨーロッパ諸国であるとか世界中から、まあこういう言いかたすると悪いんだけれども、中国人が出かけているとき、韓国人が出かけているとき、こういうときよりもものすごい温かい扱いを受けてきていると思います。

それは、日本というものが素晴らしいというものを、個人個人が受益者になっているんですよね。
しかし、これからあの安倍政権が、あの自衛隊を海外に使っていく、アメリカの戦略のために使っていく、ということになると、これから日本の人々は、マイナスを背負って海外に出るということになるんです。
それをあまり感じてないと思うんですね。
あの、どうせ政府がやっていることは、あれは我々と関係のないことだから、まあ、安倍さんは酷い人だけれども、集団的自衛権も何かおかしいようなことをやっているけれども、俺と関係ないなと思っている人がたぶん多いんじゃないかと思うんだけれども、必ず日本が平和的でなくなる、そして、誰かを殺すような行動を政府が行う、というものは、必ず日本人個人個人にマイナスとして跳ね返ってきますね。
だから、それは決して自分とは無縁なものではないということを理解すべきだと思います。

(三宅)
そして、その日は私たちが思っているよりも、かなり近いのではないかと思うんですけれども。

(孫崎)
いや、ね、もうねだって、イスラム国はもちろん過激だけれども、この間の後藤さんを殺害したときには、日本人はどこにいてもこれからは我々は殺すということを言ったわけですよね。
で、イスラム国の非常に大きな特色は、2万人の人たちが海外、いろんな国から兵士として来ているわけです。

だから、今、イスラム国掃討作戦が行われていますから、この人たちはまた安全を求めて、自分の出身地等々に帰っていくわけですね。
来たときよりももっと過激な考えかたになって帰っていって、そしたら、今度は協力をしていく安倍さんのような行動になれば、もう完全に安倍さんはイスラム国にいた人たちから敵になりましたから、その国民である日本人に対して攻撃が、海外あるいは日本において十分に起こるだろうと。
で、特に集団的自衛権のような形で日本が軍事的に新しいステップを踏み出せば、必ず反響は出てくるということを、もう一人一人の個人のところに来るということをわからなきゃいけないと思います。

(三宅)
そうですよね。
そしてですね、孫崎さん、冷戦は終わったとはいえですね、ここに来て、ロシア、プーチンさんのですね、アメリカとの関係、まあ本当にこの辺がですね、私、気になるんですけれども、たいへん非常に危ういような部分を抱えているように思うんですが、この辺いかがでしょうか。

(孫崎)
あのう、ウクライナ問題の非常に重要なポイントは、実はあのソチオリンピックがあるような頃、あのときに、ウクライナ政府っていうのは、あのヨーロッパ、西欧とロシアの間のバランスをとる政権だったわけですね。
それをソチオリンピックのときに、デモを煽ることによってひっくり返したわけです。
ということで、このひっくり返したときに、あの後ろにアメリカがやっぱり控えていたんですよね。
ん、ということで、このなぜそういうことをやっているかというと、あの残念ながらね、アメリカの軍事関係をやっている人たちは、ウクライナを中心とするところで、危機が、緊張があったほうがいいということなんです。
緊張が、もしもし、緊張があることによって、NATOがもう少し強化される、ロシアというものが3〜4年前にNATOはもうロシアは我々の脅威ではないことを言ったんですね。
ロシアが脅威でないということになれば、NATO諸国の軍事努力はもう無くなるわけです。
それが困るから、もう一度ロシアとの緊張があったほうがいい、それをウクライナというものをテコにして使ったわけですね。
っていうような流れですから、残念ながら今、アメリカの中心勢力を担っている人たちは、欧州であれ、中東であれ、混乱があったほうが望ましいという考えの人たちなんです。
この中に安倍政権が入っていくということなんです。

⑤へ続く

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