みやけ雪子タイトル

2015年07月20日

(三宅雪子のツイキャスインタビュー②)NPO法人自立生活サポートセンター「もやい」 稲葉剛さん

3月6日(金)「三宅雪子のツイキャスナイト」のインタビュー ②です。

(三宅)
はい、私ね、皆さまにも読んでいただきたいと思いますけれども、そして、話をホームレスのほうに移したいと思うんですが、政府の数字だと、ホームレスの定義って路上生活者ですよね。

それで、数字上はね、減った減ったという風に報道されたりするわけですけれども、まあ、実態としてはホームレスの形態が変わってですね、おっしゃった通り、ゲームセンターで過ごしたりですとか、そうした形態がね変わったホームレスの方が...。

(稲葉)
24時間営業のファストフード店だったり、都会の中で転々としながら暮らしている方がむしろ増えているんではないかと感じています。

(三宅)
だから、実際に自分の決まった毎日帰る住まいがない数っていうのは、これ増えてますよね、確実に。

(稲葉)
行政も統計をとってないのでわからない点が多いんですが、現場で相談をしている感覚から言うと、「ハウジングプア」、安定した住まいを持てない状況の人は、むしろ増えているんではないかと。
路上生活されている方、屋外にいる方々は、生活保護の適用が進んだりして、減少傾向にあるんですけれども、その一歩手前でネットカフェに行ったり、カプセルホテルに行ったり、安定した住まいを持てない人は、むしろ増えているんじゃないかって感じてます。

(三宅)
はい、その流れの中で、まあ、シェルターの取り組みをされていると思うんですけど、そこの話もちょっとお聞かせください。

(稲葉)
はい、ありがとうございます。
ずっと「もやい」というNPOで活動してまして、アパート入居の際の保証人の提供などをやってきたんですけれども、それに加えて、昨年、「つくろい東京ファンド」という新たな団体を立ち上げて、中野区内のビルの1フロアを使って「つくろいハウス」という名前の緊急シェルターを立ち上げました。

(三宅)
つくろいハウスですね、はい。

(稲葉)
これは中野区内に物件を持っている大家さんから、非常にありがたいことに、マンションの1フロア全部空いているので、生活に困っている人のために使ってほしいとオファーがあって...。

(三宅)
ああ、そういう方もいらっしゃるんですね。

(稲葉)
それで、クラウドファンディングで募金を集めて、家電製品などをそろえて、昨年の夏に立ち上げました。
そこに、路上生活の方とかネットカフェで暮らしている方に一時的に入っていただいて、そこからアパートに移れるような支援を行っています。

(三宅)
それは、ごめんなさい、そういう方々は、稲葉さんのほうからお声がけしているような形なんですか。

(稲葉)
都内のさまざまな支援団体と連携して動いています。「ビッグイシュー」という雑誌をご存じでしょうか。ホームレスの人たちが路上で雑誌を販売して、それを...。

(三宅)
あ、そうですね、ビッグイシュー。

(稲葉)
その「ビッグイシュー」の販売をしている方をビッグイシューの事務所から紹介してもらっています。また、池袋に「てのはし」という支援団体があって、炊き出し等を行っているんですが、そこの団体は特にホームレスの人の中でも、精神障がいとか知的障がいをお持ちの方に特化した支援を行っている団体で、そこから障がいを持っているホームレスの方を紹介していただいて、私たちのシェルターで受け入れたりしています。

(三宅)
そうするとまあホームレスの中でもそういった障がいをお持ちの方とかそういう方をちょっと優先的にという形でやっているんですか。

(稲葉)
そうですね。路上にいらっしゃる方の数はこの間減少傾向にあるんですが、一方で、生活保護を受ける際に行政側がそのホームレスの人に対して、貧困ビジネスの施設に入ることを事実上、強要するような対応があるんですね。
本来なら行政がきちんとした施設を用意すべきなんですけれども、行政も貧困ビジネスの施設に依存している状況があって、ホームレスの人が生活保護を申請するとそうした貧困ビジネスの施設を紹介されることが少なくありません。そうした施設はだいたいが集団生活だったり、居住環境が劣悪だったりするので、特に精神疾患があって、人となかなか馴染めない方とか、あるいは知的障がいがあって他の入所者からいじめられやすい人が施設に入っても、そこで人間関係のトラブルとかに巻き込まれて出てきてしまうような状況があるんです。

ーーー中断ーーー

そのため、路上生活をしている人、屋外に暮らしている人の総数は減ってはいるんですが、むしろ残っている人の中では、障がいとか病気をお持ちの方の割合が増えているんですね。
そうした知的障がいとか精神疾患を持っている方が路上に取り残されがちなので、そうした方々に個室の環境と日々の生活のサポートをしていこうという趣旨でシェルターを運営しています。

(三宅)
そうですよね。
私もあの国会に行って、初めてかもしかしたら2回目かもしれないんですけれども、質問がですね、ホームレスの中の知的障がい者が多いのではないかとの指摘だったんですね。
それで、厚生労働省のデータだと、まあ本当に3%ぐらいだったんです。
で、よくよく聞くとですね、どういう調査の仕方をしていたかというと、あの要は障がい者手帳持っていますかという調査の仕方で、それで当然持っていませんよね。
あの持っている方、持っていたらホームレスになっていないわけですからね。
えー、それをNPOの方々が専門家と利用したところ、3割ぐらいが知的障がいがあったということがわかって、今、本当にありがたかったのが、その質問を受けて長妻さんがですね、そのNPO法人の方を厚生労働省の会議のメンバーに入れてくださったということもあったんですけれども、そのあとに今度は精神疾病の方も多いという問題も出てきました。

ま、そうするとやはりですね、親亡き後の障がい者というか、いわゆる知的が重い方というのは施設などに入られていると。

ご自宅でご両親と住まわれていたりした方が、ご両親が亡くなられたり、一人っ子だったりお一人になったりに、そのままホームレスになってしまったりですね、また、あの私、刑務所にも視察に行って、ま、だいたい自分の家族もそうなもので、だいたい知的障がいがあるかどうかがわかるんですけど、非常に知的障がい者の割合、多いですよね。
まあ、半分とかいろいろな話もありますけれども、はい、この辺のところはね、本当に軽微な犯罪を繰り返して、行き先が無く、行き場が無くというところが本当にね、残念だなと思います。

③へ続く

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