みやけ雪子タイトル

2015年08月20日

(三宅雪子のツイキャスインタビュー④)世田谷区長 保坂展人さん

3月11日(水)の世田谷区長 保坂区長のインタビュー④ です。

(三宅)
そうですよね。
あとあの、いろいろ地域貢献活用モデルの募集とか。

(保坂)
空き家が多くなるっていうのは、長いこと使ってないからなわけですよね。
最初に空いた時点ではちゃんと使える家であっても、手入れしないと荒れてきますよね。

(三宅)
何年も経つとね、はい。

(保坂)
世田谷区の場合は、地域で何か活動したいとか、女性だけで会社を作りたいとか、あるいは音楽活動とか、芸術活動とか、すごく場所がなくて苦労している方って多いんですよね。
そうした声がすごくあったんで、空き家活用研究会、空き家研っていうのを作ったんですよ。
3年ほど前でしたけどね。
そういうものを作ったらですね、やっぱ建築家の方ですとかですね、空き家愛好者っていうんですかね、そういうまあ古い家をリノベをして住むのが大好きっていう30代の若い人たちが集まってきまして、結構マルチな感じの勉強会になりました。
それなら空き家活用のモデル事業っていうものをやろうということで、NPOとかグループから応募してもらってですね、その審査を通ったものについては、1軒辺り200万円のイニシャルコストというか、まあ改修費ですね、そういうものに使ってくださいっていうので、去年から始めたんです。

(三宅)
そうですよね。

(保坂)
本当に面白いグループの活動が始まってますよね。
その一つに実はグリーフケア、グリーフサポートと言って、本当に悲しみのどん底にある人たちを、まあ一緒に受け止めながら話を聞いていくというですね、そういう活動があるんですよ。
日本で初めてのこう拠点っていうんですか、ということでこの空き家を活用して、始めたグループもあります。
ネットカフェ、農作業体験もできるよとか、そういうグループだとか、福祉系でそのなんか使っていきたいというグループがいくつか今入居して、今年の分でももう2件ですね、始めています。

(三宅)
はい、今ちょうどそれを拝見していたんですけれども、採用2団体。

(保坂)
発達障害を持つお子さんの放課後デイとかそういう内容だったと思いますけれども、応募と審査は区で主催してですね、そこにかなり大勢の方が来ますね。
50人から70人ですか、場所が確保されるといろんな活動とか事業が始まっていくんだなということを証明できたと。
実は貸す側もいろいろ模索しているんですね。
すごい名前で、日本NC家主協会っていうんだったかな。
そこは、世田谷区内でも3000人ぐらいの大家さんの団体なんですね。

(三宅)
そうですか、う〜ん。

(保坂)
そこがやっぱりどうせ貸すんであれば、なんか公益的な、喜ぶような、社会的な活動に提供したいよと。
そういう大家さんたちの意向もあって、例えばそういう活動なんだから、家賃は少しこう抑制気味にしてくださいねとか、そういうことが少しずつ始まっていく兆しがありますよね。
簡単に登録してもらって、空き家活用マッチングの窓口っていうのがあって、登録してもらった物件で今度使いたい人たちがリサーチして、あ、ここなら出来そうっていうことでいろいろ、例えばあの保育の場として始まったとか、何件かそういうものも出てきていますね。

(三宅)
それでね、先ほど、今の素晴らしいお話とあのちょっとね、税金の関係が気になるんですけど、あの今回のですね、固定資産税の関係なんですけれども、ここは世田谷区のほうでこういう取り組みをして使われる際ですね、この空き家の固定資産税の問題っていうのは、これはどういう扱いになるんでしょうか。

(保坂)
これね、本来は、固定資産税とかで本当はインセンティブを付けたいんですよ。
これは、実は普通の市だと出来るわけですね。

(三宅)
あ、市だと出来るんですか。

(保坂)
狛江市は世田谷区の隣ですけど、市だと出来るんです。
特別区は固定資産税も東京都なんです。
世田谷区は、いいことやっているんだから、5年間固定資産税を減免するねっていうことは、制度的に出来ないんです。

(三宅)
今のままだとね、家が建ってるだけで、まあ6倍になってしまうというようなね、法律が施行されたということで、ちょっとここの考えが気になっていたんですよね。

(保坂)
柱1本とか残っていれば、税金がかかるっていうことで、引き当てた空き家でも放っておこうということになって、実は今回のその税制を変えるって問題になってですね、空き家にすると税金高くなってちゃったという現状なので。
その考えかたとはまた別に、空き家を大家さんが、例えば、普通家賃20万のところをその半額の10万で貸しているよと、その代わり地域の福祉の活動だとか子育て支援に使っているよという、正に公共に参加してくれているんであれば、固定資産税、大きく割り引きますよとか、5年間得しますよとかいう工夫はあっていいと思いますよね。
そういうことで、これからあ高齢化って言われていますけれども、世田谷区では出張所とまちづくりセンターという行政の一番地域に近い地域拠点がですね、27箇所もあるんです。
人口2万人から6万人ぐらいをフォローしてるんですけど、だいたい自転車でヒョイと行けるような距離です。
そこに福祉の身近な相談の窓口を今作ろうとしています。
区役所とか、総合支所ってのもあるんですが、遠いので、まずこんなときどうしたらいいんだろうという相談を身近なところでという取り組みなんですけれども、実はそういった単位で地域を見ると、時間空き家っていうのもあるんですね。
どういうことかっていうと、例えば児童は、6時か7時で閉まるんですよ。
その後は使ってないわけです。
あるいは福祉の専門の交流スペースとかあるんですけど、土日は閉まっている場合もあるんですね。
そういうものをカウントしていくと、学校だってそうなんですけど、相当量の活動が出来る場所を、行政ないしまあ準公共機関ですか、持ってるんですね、実は。
そういうものを住民が共通の資産として使っていく。行政だけが福祉をやるとか、地域サポートをやるとかいうのは、もう限界に近いぐらい、無理が来てるわけですね。
やはり、そういう意味で住民の皆さんが事業を起こしたりとか、NPOを作ったりとか、まあ社会的な起業とかですね、そういうものを出来るような条件作りをこれからやっていきたいと思いますね。

(三宅)
ま、でも、空き家にしていた人にしてみれば、かなり今回の法律は厳しいですね。
1年間空き家だともう固定資産税がという話ですから、こういうまた大家さんが見つからないケースはちょっとかなり難しい部分もあると思いますけれども、あの、まあ、こういうね、家賃のことも含めて、地域の役に立って、実際使われて、まあ住むっていうことの空き家対策特別措置法の1年間誰も住んでない状況では無くなるというところでは、その持ち主にとってもね、まあメリットになるんではないかなとあの思いますので、まあ本当ね、この本当始まったばかりですよね。
去年の11月募集されて、審査されて、まあ正にこれからだと思いますので、あのぜひね...。

(保坂)
今、思い出したんですけど、何でこの空き家かって思いついたかっていうとですね、実は世田谷区民88万人非常に大勢いる中で、お屋敷のような立派なお家に住んでらっしゃる高齢の方の中で、思い切って全部家と屋敷を区に寄付しますよという方が年に何件かいらっしゃる。

(三宅)
何軒か、ああそうですか。

(保坂)
何件もと言ったほうがいいかな。
で、やっぱり財産をどう処分するかっていうときに、一番きちっと使ってもらえそうな身近な自治体に寄付したいというような人は昔からいたようですね。
で、寄付するっていう究極の財産全部をどうぞという形だけでなく狭い家の一部とか、あるいは貸していたマンションの部屋でもいいんですけれども、そういうものをもっとうまく巧みに使っていくと、もっと面白い街づくりが出来るよねって考えたんです。

⑤へ続く。

トップページ:Home
プロフィール:Profile
活動報告:Activity Report
お知らせ:Information
リベラル戦闘宣言:Official Column
応援する! :Next Challenge Support
<   2015年8月   >
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

このウェブサイトは三宅雪子事務所が主体となり作成・運営しています。
このウェブサイトの運営には政治資金は使われておりません。
コンテンツ内で使用する三宅雪子本人のイラストの著作権は「漫画の新聞」にあります。
※転載、引用をご希望の方はinfo@miyake-yukiko.comまたは下記事務所までご連絡ください。
[三宅雪子事務所] 〒108-0073 東京都港区三田3丁目4番3号RIPL9
Tel.080-4966-8838
Copyright (C) 2011 miyake-yukiko.com All rights reserved.

 
アクセスカウンター